エコビレッジ

 

永続可能なライフスタイルづくり

現代の私たちは、毎日美味しいものを食べ、冬は暖房、夏は冷房のきいた快適な家で過ごし、何不自由ない生活を送っています。しかし、テレビを付ければ、放射能汚染、自然環境の破壊、食の安全性への不安、エネルギー不足、富をめぐっての戦争などなど・・・ 私たちが日々快適に暮らしている裏では、私たちの生活を脅かす様々な問題で溢れかえっています。私たちの生活のあり方を変えていかなければ、私たちの次の世代には、自然環境は益々悪化し、食べものさえも手に入らなくなる時代がくるかもしれません。

そこで、僕たちは新たなライフスタイルを築くために、パーマカルチャーの考えをベースに自然と調和したフィールドを創っています。近年、このような社会問題を食い止めようと世界各地で持続可能な社会を築くために、エコビレッジというコミュニティが創られています。エコビレッジとは、「お互いが支え合う社会づくり」と「環境に負荷の少ない暮らし方」を追い求める人々が作るコミュニティのことです。(エコビレッジ・ジャパンより抜粋) 多くの環境問題は、私たち一人ひとりが快適さを求めすぎる日々の暮らしに原因があります。これは言いかえれば一人ひとりの心の持ちようで解決できる問題だということです。今ある生活を変化させることは辛いことのように感じるかもしれません。しかし、自然の恵みに寄り添った暮らしにシフトしていくことは、体力と創造力と感性が鍛えられ、実は充実していて健康的で楽しいものです。楽しみながら暮らしを変えていく。それが地球にやさしい。

 

自然と調和した農園づくり

自然環境への負荷を最小限にし、自然と調和した持続可能な農園づくりを目指しています。自然の恵みとその土地の地力を最大限に生かすため、土を耕さず、肥料や農薬を持ち込まず、そこに生えている草を利用する自然農法と、農園で飼っているヤギやニワトリの糞を肥料にした有機栽培の両方で野菜を育てています。水は雨が降るのを待つだけです。もちろん、スーパーで並べられているような形の良い綺麗な野菜はできません。 しかし、周りの草に負けないよう一生懸命根を伸ばし、いっぱいの太陽を浴びた野菜は、とても生命力に満ち溢れています。規模は小さいですが、私たち家族の食卓を十分に賑わしてくれています。その他、果樹もたくさん植えてます。

 

安心でおいしい食事 

私たちは、「いただきます」という言葉を普段何気なく使っています。しかしその言葉には、他の命によって生かされていることに感謝する気持ちが込められています。 毎日そんな気持ちで手を合わしていただく食事は、体だけではなく心までも豊かにしてくれます。 きっと、食べものを捨てるなんてできなくなるはずです。アペルイでは、そのような暮らしを大切にしたい、という思いから、農園で採れた野菜や地域の方々からいただいたものを感謝して丁寧に料理することを心がけています。安心して食べられるから、心から「いただきます」と手を合わすことができる。そんな料理を食べた時、人の心は満たされ、その場を共にしている人たちとより心のかよった時間が過ごせるのではないでしょうか。そんな時間をたくさんの人たちと共有したいと願っています。

 

エネルギー自給大作戦

太平洋戦争、湾岸戦争、イラク戦争。 すべての争いの原因はエネルギー資源の奪い合い。自国にたっぷり木というエネルギー資源があるのになぜ先進国は、砂漠の国に眠る地下資源を奪おうとするのか、20代から謎でした。最近、「なぜ」がわかりはじめてくると、国際金融資本の力が強大すぎて、その影響すらわからないままに盲目的にその力に翻弄される末端の僕らがいることに気づかされます。

世界平和をハードコアに求めれば、自然以外の何からも翻弄されない自立した自由な暮らしは、エネルギーの自給からはじまるとおもってます。再生不可能の化石燃料の依存から、再生可能な毎年成長してくれる木を大切に利用するライフスタイルへ。それって大変じゃない?いやいや!火のある暮らしは楽しい。家族が集まってくる。温かい。薪集めでいい汗がかける。料理が豪快で野性的にうまい。もちろんおのずと焼酎もうまい。お金稼ぎによって暮らしが振り回されない。いいことづくめ。できることから、少しづつ。楽しみながらをモットーに。

 

自然環境に配慮した家づくり   

都会ではまだ使えるものがどんどん捨てられていきます。僕たちの暮らしに新しい便利なものが次々とやってきて綺麗になればなるほど、逆に地球の機能は低下し汚れている気がしてならないです。アペルイでは、八百万(やおよろず)の神を崇め、モノにも神が宿っていると信じて生きてきた日本の心を継承し、モノを大切にしていきたいと思ってます。これまで家や小屋を4件解体させてもらい、そこでいただいた材と、製材所からでた切れ端でパン工房をつくりました。

2014年、屋久島の自杉をつかい「渡りあご工法」という日本の伝統的木組みで地元の大工さんたちと一緒に建てました。

途上国の森を切り開いて、大量のエネルギーを使って輸送してきた材を使うのは、何だか気持ちのいいものじゃないです。そして、最近の新建材は自然に還らないものばかり。未来の子どもたちにゴミを押しつけているようで、これまた気分のいいもんじゃないです。腐って土に還ってくれる木って、すごいです。家づくりをとおして、無駄な自然破壊・エネルギーの消費・ゴミを減らしていけたらな。

 

手放す喜び 

先進国の大量消費の使い捨てカルチャーが自然を壊しているのは、もう小学生でも知っている事実。都会でどっぷり暮らしていた私たちが、極力自然に負荷をかけない暮らしを目指そうと、少しずつモノを手放す暮らしを2008年からはじめました。

手放してみて気づきました。無駄に使っていたモノがどれだけ多かったことか。一つ一つ吟味して、捨てていく作業に不安は全くありません。むしろ、心と体が軽やかになっていくようで気持ちいいです。モノの無駄な消費を減らすことは自然へのダメージを減らすことにつながる僕らにできる自然への恩返しだと思っています。 これまで手放してきたものは、テレビ、洗濯洗剤、食器洗い洗剤、歯磨き粉、シャンプー、リンス、タバコ、LPガスなどなど。箇条書すると、人の外見を綺麗にするものは水を汚すものが多い気がします。自分の外見は汚くても、心と体の内側が綺麗な人間になりたいです。そして、僕ら人間に恵みをもたらしてくれる自然が綺麗であってほしいです。

 

動物たちと友に生きる暮らし

アペルイの農園ではヤギ、ニワトリ、ニホンミツバチが暮らしています。動物たちといっしょに暮らしていると楽しい循環「ハッピ-サークル」がまわりだします。ニワトリで例えると、

ニワトリ→フン→畑の肥料→野菜→おいしい食卓→残飯→ニワトリのエサ→卵→おいしい食卓

こんな感じ。ゴミがでず、人も動物も元気に生きていくことができます。そして、このエネルギーの循環と同じぐらい幸せなことは、「動物たちに生かされて僕ら人間は生きている」という知識ではないリアルな実感が心に宿ることです。この感覚はとても幸せです。森のようちえんの子どもたちは、生きものたちに興味津々。子どもの成長にも動物がとても大切だと思っています。