「もう、おむつしない」
2歳になったとたんに、宣言したわが子たち。
すでに、1歳のうちに日中のおむつは外れていたけれど、夜だけは心配でつけていました。
でも、不思議なことに、3人ともある日突然「おむつしない」宣言をしたのです。
昨日までおむつしてたし、朝起きたらおむつが濡れていることがあるので、おねしょしない、とは思えません。
「ちょっと心配だな~」と私が言うけれど、本人は「つけない」の一点張り。
「そこまで言うのなら、子どもの意思を尊重しよう。おねしょしてもいいや」という気持ちで、子どもの言葉通り、つけずに寝かせてみました。
翌朝。
本当に濡れてない!
嬉しそうに「しーしーでてないよ!」というわが子。
驚きと喜びで、いっぱいいっぱい子どもを抱きしめたのを今でも覚えています。
長男に引き続き、次男も、末っ子の娘も同じように「おむつしない」宣言の後、そのまま自然とおむつとサヨナラしました。
そして、夜におしっこしたくなったら、ちゃんと目を覚ますようになったのです。(たまに、雨の日とかおねしょすることがあります。でもそれもOK)
一般的には2歳頃からトイレトレーニングを始めている人が多いようなので、2歳で完全におむつが外れる、というのは珍しいかもしれません。
ただ、わが家はトイレトレーニングというものはしてません。
トレーニングではなく、排泄コミュニケーションと言われている “おむつなし育児” を実践してきました。
“おむつなし育児” と聞くと、
「おむつしないで、垂れ流し?!」
と思われそうですが、そうではなくて、
布おむつや紙おむつを上手に利用しながら、“なるべくおむつの外で排泄する機会を増やしてあげる育児” のこと。
(詳しくは、おむつなし育児研究所のHPをご覧下さい)
私が“おむつなし育児”を知ったのは、長男が6ヶ月くらいの時です。
子どもの体と自然環境のことを考えて、生まれたときから布おむつを使っていましたが、排泄は当たり前におむつでするものだと思っていたし、いつかトイレトレーニングの時期が来るんだろうな、と思っていました。
だから、“おむつなし育児” を知った時は衝撃でした。
赤ちゃんは、他の動物と同じように、開放空間で排泄するという本能があるそうです。
よーく考えてみたら当たり前だなと思うのですが、育児書でもテレビでも病院でも、快適におしっことうんちを吸収する紙おむつが当たり前になっています。
なので、排泄はおむつでするもの、というイメージが染み付いています。
でも、赤ちゃんと言えど、親と同じ人間。
ただ、自力で移動できないのと、出そうなことを言葉で伝えられないだけで、本能的な部分は変わりません。
さらに、“おむつなし育児” のことを勉強していくと、赤ちゃんは排泄したい時、しぐさや泣くという方法で親に伝えていると言うのです。
私は、“おむつなし育児” の考えに共感し、また、子どものことをもっと知りたいと思ったので、長男が7ヶ月になった時に、おまるを買って試してみることにしました。
でも、
全然うまくいかない!!
それもそのはず。
生まれて6ヶ月の間に、おむつの中で排泄する習慣がついていたので、突然おまるに座らされたところで、嫌がるばかり。
しかも、すでにハイハイやつかまり立ちしている時期。
動きたくてしかたがないのですから、じっと座っていてくれるはずがありません。
嫌がる長男を無理やり座らせるのは可愛そうだし、親の勝手なので、ひとまず、日中は布おむつを外して、漏らしてもいいから開放空間で排泄する気持ち良さを感じてもらうことにしました。(掃除は大変でしたがw)
そして、出るかも!と思ったら、私が長男のところにおまるを持っていってキャッチする、という方法にしました。
屋久島の暖かい気候や、すっぽんぽんでも誰にも怒られない環境にかなり救われたな~と思うのですが、少しずつ、おむつの外で排泄することを覚え、その内、排泄しそうになったら、長男の場合はおまるよりも、庭かトイレに行くようになりました。
日中、おむつを外して過ごせるようになったので、夜におむつをするのは、本人にとっては不快だったのでしょう。
2歳になったとたんに、「おむつしない」宣言をして、長男のおむつ生活は終わりました。
長男の時の経験から、次男は首が座ったら、末娘は生後1ヶ月後私が動けるようになったら、おまるに座らせて、極力布おむつの外で排泄する機会を増やしていきました。
すると本当に、おしっこしたくなったら、もぞもぞしたり、ぐずったりするのが分かるのです!
うんちは、だいたい起きてすぐにするので、ほぼ100%、うんちで汚れた布おむつを洗うことがなくなりました。
布おむつを洗う枚数が減ったことはもちろん嬉しかったのですが、それ以上に、子どものことを常に観察するようになったことで、なぜ泣いているのか、何を求めているのかがよく分かるようになっていったことが何より嬉しくて、子育てが楽しくなっていきました。
また、少々汚してもいいや~と大らかに子どもを見ていられるようになり、気持ちが楽になりました。
以前、noteで、
“子どもは生れながらにして、しっかりとした意思を持っている” と書きました。(『子どもの意思』)
それは、排泄にも当てはまるなぁと思います。
子どもは何もできない、何も分かっていない存在ではなく、きちんとした意思を持っています。
親はその意思に気付き、信じてサポートしてあげるだけ。
そうすることで、親子の気持ちが通い合い、その後大きくなってからも、子どもは何でも安心して親に話せて、親も「子どもにどんなことが起きても大丈夫!」と信じて見守ってあげられるんじゃないかと思うのです。
その関係を築く第一歩とてして、
“おむつなし育児“ はとても素敵なコミュニケーションだなぁと思います。
「おむつしない」宣言をしてくれたわが子、
そして、その時に信じて見守ることができた当時の私に
ありがとう。