15年続けてきたサステナブルな暮らしが学べるカレッジが今年からアペルイではじまります!
具体的な学びの内容は以下のリンクからどうぞ。
これ以降は、学びの場を始めるに至った思いを綴させてください。
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私たちは2008年に自然と調和したサステナブル(持続可能)な暮らしを実践するために、その地を屋久島と決め移住し、それ以降、探究し続けています。その過程で確信を得たさまざまな考えや暮らしの知恵を「実体験」を通してお伝えることを生業としています。
15年の探求の末、強く思うことは他の地域で人づてで聞いたことや書物に書いてあることと、実際の目で見て実践していくことは全く別物だったということです。まさに百聞は一見にしかずでした。
現在の人間社会は、いかに自然を破壊せずにサステナブルに経済と暮らしをつくっていくかがとても重要な時代に突入していると思います。SDGsという言葉がこの15年でだいぶ浸透したように思います。しかし、ゴール達成の2030年まで17のゴールが達成できるのかと問われれば、先日生まれ故郷の東京に還って都会の目まぐるしさを目の当たりにするととても厳しい状況なのかなと実感しています。しかし、これまで屋久島でコツコツと積み重ねてきたこの暮らしで、野菜とお米が自給できるようになり、家が建てられるようになり、森から持続可能に薪という燃料を手に入れるようになりました。また川や海を汚染している生活排水を浄化し、栄養源として循環させられるようにもなりました。
一つ一つ少しずつ山登りのようにアクションしていけば暮らしの改善は実現可能だということがわかりました。都会では自分一人の無力さを痛感してしまう私ですが、田舎で人間一人が身近な人と協力してできることはメチャクチたくさんあるなと実感しています。
1人が変わっても世界は変えられないけど
1人が変わりはじめない限りは何も変わらない
小さな1人分だけでも世界を変えていこう
そのアクションは次の誰かの
アクションの火種にきっとなるから
を合言葉に、一人から始められるサステナブルライフのノウハウを学べる実体験重視の学びの場「サステナブルカレッジ」開校しました。
冒頭でお伝えした百聞は一見にしかずという言葉にはまだ先があります。
「百聞は一見に如かず」
数多く聞くよりも、自分で見る方が正しく理解できる。
「百見は一考に如かず」
数多く見るだけではなく、自分で考えなければ意味がない。
「百考は一行に如かず」
数多く考えるだけではなく、行動しなければ何も変わらない。
「百行は一効に如かず」
数多く行動しても、結果を出さなければ意味がない。
「百効は一幸に如かず」
いくら成果が上がったとしても、それが自分の幸せに繋がらないなら意味がない。
「百幸は一皇に如かず」
自分が幸せになるだけではなく、周囲の人達をも幸せにすることが大切だ。
という続きあり、この中国の教えをアペルイではとても大切にしています。
「百聞は一見に如かず」
これは当店のサービスである「見学」がそれに相当します。短時間ですがまずはアペルイの暮らしを見てみたいというリクエストにお応えしています。
「百見は一考に如かず」
これが「サステナブルな暮らしの体験」や「ガイドによる山登りやカヤックなどの体験」、そして「サステナブルカレッジ」に相当します。日々の暮らしから離れて、屋久島の自然とつながり、アペルイの暮らしを体験することで多くの気づきが生まれ、「こうしたい」「こうやって生きていきたい」という思いがたくさん湧いてきます。
サステナブルカレッジではサステナブルという視点でさまざまな分野を学び、有意義な時間になるよう配慮していますが、受講し終えると全ての人が、サステナブルな暮らしが実践できるようになるとは限りません。アクションが継続できるように次のステップを用意しています。
「百考は一行に如かず」
これが「研修生」と「ホームステイ」に相当します。屋久島での体験を通してうまれた思いも再び都会に戻ると、持続するのが難しかったり、忘れ去られてしまったりがとても多いようです。行動し続けるために長期の受け入れを実施して、サステナブルな暮らしがクリエイトできるようバックアップしています。
「百行は一果に如かず」
サステナブルな暮らしでの日々の作業は実はとても単純なものばかりです。その作業をコツコツしていると目に見えて成果が見えてきます。
薪を割り続けて薪の山を見た時はたまらない安心感に包まれます。畑にタネをまけば日に日に野菜たちは大きくなってくれます。家づくりは最たるもので、何もなかった大地に家ができあがったときに心に宿る思いは何にも変え難い幸福感です。
「百効は一幸に如かず」
このように、長期的なアペルイでの日々の「生きる作業」の積み重ねでは、連続した小さな成果と小さな幸せをたくさん体感することができます。
「百幸は一皇に如かず」
このサステナブルライフは核家族では実現不可能だという思いに今は至っています。現代起きてる戦争や貧困、地球環境問題は人類のエネルギーの使いすぎに起因していることはもう明らかです。そのエネルギーをたくさん必要とする暮らしを維持していくためには、ひとりのお母さんと、ひとりのお父さんのマンパワーだけでは到底難しく、化石燃料に頼らざるを得ないのは当然です。なので、現代の問題はただただ生きているだけで、人間が生きにくい世界がどんどん進行していくという何とも自虐的な不思議な時代です。何とかこの進行をとめて永続可能にしていきたいです。
これらの社会問題を解決していくためには、再び人と人がエネルギーを持ち寄って手を取り合うことが最も重要だとアペルイでは考えています。共に協力して野菜のタネをまき、手間をかけて収穫する。その作業をしている間に、薪を集めてくる人、料理をしてくれる人、風呂を炊く子どもたちの手も必要になってきます。そんな共同生活は、都会の生活からすると一見不自由で面倒なものに映るかもしれません。しかし、この目に見える他者との協力関係が「おかげさまで」という言葉を生み出し、同時に、私は「周りの仲間を助け幸せにしているんだ」という自己肯定感を育んでいます。
こんな真面目な思いを大切に屋久島で自給的な暮らしを続けていますが、その原動力となっているのは3つの幸福感です。
1.毎年必ず実りをもたらしてくれる植物の種たちの無償のギフトと彼らへの信頼感とそのびっくりするほどの美味しさ
2.土壌の空気と水の脈を通し環境再生させた農園と森が育んでいる心地いい空気感
3.なんでも手作りしてクリエイトしていく充実感と達成感
地球の未来をサステナブルにしたいという同じ思いを持った同志と共に自然を楽しみ、暮らしの知恵を学び、一期一会の瞬間を共にクリエイトできることを楽しみにしています!