まいたお米が発芽しました
芽は上に、根は下に向かって
種は学校にもいかないし親もいないのに
しっかりどう生きていけばいいかわかっているようです
今年はモミまきから17日後の発芽でした。発芽にその期間を要するのか、気温と日照時間がある一定以上になったから発芽したのか、人にはわかりえない神秘の自然現象に毎年感動します。
まだまだ収穫は先の話なのですが、お米の新芽がニョキニョキでてくれるとなぜか
「あぁ、これで今年も安心だあ。」
そんな風に思えちゃうからお米づくりは不思議です。この安心感はどこからやってくるのだろうといつも考えるけれど、いつも答えは風の中。
毎年必ず発芽してくれているという経験によって、大地という銀行に信頼を寄せはじめているからなのか。
自然とつながっているという安心感なのか。
一粒が勝手に万倍にふえるという安心感なのか。
都会では今、コロナウィルスの影響で、お米が買い占められて買えない人がいたり、トイレットペーパーが買えなかったり、人同士の関係がとてもギスギスしはじめていると聞きました。
無限と言っていいぐらいに勝手にふくれあがるお米貨幣を、大地バンクに預金するライフスタイルと、一向に利子がつかなくて頑張っても頑張っても減る一方の貨幣を町のバンクに預金するライフスタイル。この2つの次元の違うライフスタイルが人々にもたらす影響の極端な違いを、小さな島の小さな畑で目の当たりにしています。
人は大地から離れて暮らすと
こうも人間性が変わってしまうのか
人は安心を求めていながら実は不安定極まりない
ナイフエッジのような稜線を歩き続けている
もし一人一人が大地をとりもどし
種をまくことをしたのなら
あらゆる社会問題は一瞬で解決しまうだろうと
東京生活を飛び出して島暮らしをしていると
確信に近い思いが心に宿っています
無限の恵みをもたらすこの星で
有限のお金のトリックにかからず
深い安心感を感じながら
好きなように生きていく喜びを子どもたちに