田植えって楽しいなあ
森のようちえんで子どもたちを見ていると「子どもはいつもニコニコで楽しそうだなあ」といつも思う
でも、子どもたちって腹を抱えて笑うことってあまりないよなあ
田植えでは毎年、大人たちが腹を抱えて笑ってる
大人にならないと味わえない、腹を抱えるほど楽しいことって、この星にはきっとたくさんある
大人になるってやっぱりいいもんだあ
初めて会った人でも笑いあえる
大地の力をお借りして命を育む農にはそんな魅力がある
大地には笑いだけじゃないもう一つの魅力もある
一粒万倍。大地は最も信頼の置けるバンク。一粒のモミを万倍にも実る稲穂にしてくれる銀行みたいな存在
お金を預ける銀行は、ほとんど利子が付かないけど、大地バンクは1万倍の利子を毎年僕らに与えてくれています。
アペルイの無鉄砲な楽観的行動パターンの根底にある安心感は、この銀行に毎年しっかりタネをまいて預金しているからだと推測されます。
モノや食料は無限にあるかのようにスーパーに常にあふれ、暮らしはどんどん快適になっていく一方で、人々はどことなく不安げで元気のない現代社会。
架空のものから生み出され続け、いつ泡のようにはじけてもおかしくない貨幣を信じるのか。何万年という悠久の時代から先祖たちによって途絶えることなく受け継がれ続けてきた、汗と笑いの先にある1万倍の利子を生み出してくれるタネという名の貨幣を信じるのか。
田植えって楽しく、哲学的だなあ。