日本のどこかに一人はいるでしょう。熱い思いをもった同士が。
竃(かまど)カフェキッチンスタッフ1名募集しています!
アペルイ農園で野菜を育てながら、薪の火で調理するカフェで働いてみませんか。全てがお金で手に入る便利な時代に、ぬくもりのある手作りのオーガニック料理が都会からやってくる旅人に求められています。また、スーパーマーケットにオーガニックの野菜が当然のように出回るようなカルチャーを一緒に創造していきませんか。今年の夏を目指してオーガニックの野菜の販売も予定しています。カフェ&八百屋づくりで屋久島にオーガニックの発信基地を!
●志事内容 :カフェ業務全般・畑作業
●時間 :相談に応じます。
●給料: 3ヶ月の研修期間は時給750円。以降、時給800円。一つの事業を任せられるようになったら出来高制に変更します。
●未経験者の方でも、料理と野菜が大好きであればOKです。
●以下の文章の趣旨を理解し、受け身ではなく主体的にカフェの質を向上させていくことができる方を望みます。
●面接後、採用を決定します。遠方の方は電話での面接も可。
では、希望される方は、長文になりますが以下の文章を必ず一読された上で応募してください。表面的には楽しくて美味しいカフェづくりですが、根底では結構ディープな動機が原動力となっています。なぜオーガニックの自家野菜を育て、薪で調理しているのかが書かれています。私たちの思いを共有してもらった上で、屋久島一美味しいカフェをワイワイ楽しくつくっていけたらと思っています。
アペルイには、現在3つの事業があります。 ガイド ・竃カフェ・森のようちえん&自由な楽校です。 それらが、エコビレッジというフィールドで展開され、畑を軸にして有機的に繋がり合っています。この関係性でエコビレッジ内はすでにハッピーに回っていてワクワクの毎日を過ごしています。ではなぜカフェを開業したかというと、このエコビレッジに「人をつなぐ拠点」をつくることで、より屋久島が楽しくなっていくと確信したからです。そして、目をつむりたくなるようなさまざまな社会の問題の解決の一助になる可能性も、カフェには秘められていると思っています。
人は人から感動をもらって生きている。
異文化の人同士が出会うことで、心の化学反応がはじまり、いいアイデアが浮かんだり、理由はわからないけどなぜかワクワクしてきたり。人は時に人を傷つけてしまうけど、人は人と交わることで、楽しくワクワクする気持ちになって前向きになっていくことを直感しています。観光で島にやってきた人たち、島の子どもたち、子育てで手がいっぱいのお母さんたち、島のおじいちゃんやおばあちゃん、などなど。世代も価値観も異なる人が同じ空間で知り合い言葉を交わすことで、心に小さな火がぽっと灯って、小さな平和が紡がれていったら。そんな思いからカフェをスタートしました。そんな思いを促進させるピースジャムというイベントもカフェと連動させて不定期で開催しています。
味はもちろんのこと、どんな人にも楽しくて心地いいなあと思ってもらえるような場ってどうやったらできるんだろうと考えつづけて、「楽しい、美味しい、心地いい」場づくりのためにいきついたコンセプトは、 屋久島の自然の資源を活かし、自然に極力負荷をかけない方法で野菜を育て、収穫し、料理すること です。カフェの目の前に農園が広がっていて季節折々の野菜が青々と育ち、果樹が実をつけている。食事をしながら、食材が目の前で生きている。畑とカフェが一体化してるお店を目指しています。
まだ若かりし20代の頃、世界中で起きている戦争の原因を突き詰めていったら、エネルギーの問題にたどり着きました。太平洋戦争、湾岸戦争、イラク戦争。争いは石油資源の確保をめぐって起きています。もし無限に石油があったら、奪い合いは起きなかったかもしれませんが、石油は再生不可能な限りある資源。世界では今、食べ物を輸送することに莫大なエネルギーを消費しているそうです。そして、先進国の石油や天然ガスの使いすぎが地球温暖化を招いているとも言われています。争いの元で、地球の気候を変えてしまうようなエネルギーを使いながら自分たちだけが幸せになれる料理をつくっても、心の底から幸せにはなれないんじゃないかと思うんです。だから、私たちは屋久島にある毎年成長してくれる再生可能な木を燃料にして、輸送する必要がない島の食材をできるだけ使って調理することをモットーにしています。すべての食材をアペルイの農園でまかなうことは今のところできないので、島の食材を買ってます。その時は、飲食店ででた廃油を燃料にして動く「天ぷらカー」に乗って野菜を運んでいます。現在、屋久島の食材で全てを満たすこともできておらず、熊本のオーガニック野菜を一部取り寄せていますが、屋久島にオーガニックの風土が広がっていけば、いつかは100%屋久島産の食材で、カフェメニューが提供できると夢見ています。
エネルギーを自給するためには、木を集めて、積んでしばらく乾かして、薪割りをして、ボックスに入れて・・・。飲食店から廃油をいただいて、濾過して、手が油まみれになって。 それらの作業は、とても面倒で大変だったりします。 現代の暮らしは、この面倒な作業をしなくても、楽に安くモノが手に入り、暮らしはどんどん便利に快適になっています。 でも、面倒な作業はいったいどこへ? 技術の進歩とともに本当に無くなってくれたのでしょうか? 確かに技術の進歩とともにそれらは機械化され、効率的でスピーディになりました。 しかし、この機械を作る為に多くの金属がどこかの自然から採掘され、莫大な石油を使って輸送され、製造されています。そして、その機械の多くは動かすのに再生不可能なエネルギーを必要としています。その結果、もっと面倒くさい解決困難な社会問題を引き起こしてしまっているような気がしてならないです。
また、食品に関しては、日本よりも人件費が安い国の人たちに、低賃金で大量生産してもらうことで、安い食べ物が容易に手に入るようになりました。お金があればいつでも食べものが手に入るようになりましたが、その裏では、森を切り開いて単一の作物を大規模に作ったり、少ない面積で家畜を密飼いし、そのために発生した病気を薬で防いだり、収量をあげる為に大量の化学肥料を投入して、生きものと大地を汚染し続けています。 多くの人々が面倒な作業を辞め、楽で便利な暮らしをすればするほど、自然破壊、低賃金による労働力の搾取、エネルギーの搾取という問題が海の向こうで深刻化しています。
私たちは、これらの問題を何とか改善したいと思い、エコビレッジづくりを始めました。 しかし、義務感でがんばってこの暮らしをしているわけではありません。 野菜を作り土と触れ合うことで不思議と心が解放されて心に平穏が。収穫したときの喜びは一入(ひとしお)です。そして、自分たちで収穫した野菜はとても美味しく愛おしく、都会では得ることのできなかった感謝の念が。今年で移住して10年目。その間、農的な暮らしが私たち家族にどれだけの幸せをもたらしてくれたか・・・はかりしれません。
そんな自家野菜を薪の火で調理した食事は、美味しさ倍増。薪の木のパワーが充填されて、料理たちは元気の源パワーフードに。薪で料理するようになってから病気で寝込むことが少なくなりました。また、食べものやエネルギーを自給すると、“お金がなくてもなんとかやっていける”という不思議な自信が宿って、好きなことを思い切りやっていこう!というポジティブな思想が生まれて心が元気になっていくんです。このことは本当に私たち自身もビックリしています。家族だけでこの暮らしを充実させていくことはとても楽しくエキサティングな毎日でしたが、この9年間で上述した社会問題は一向に改善されることはなく、むしろひどくなっているようにも映ります。多くの同じ思いを持った人たちの英知と繋がってもっとダイナミックに活動していくことの重要性を今、とても感じています。
銀行に1円預金しても利息は全くつかないけど、タネという貨幣を1粒、大地という銀行にまいておくと1000粒にも2000粒にもなってくれるんです。恵み多き地球のこのシステムと農的暮らしが生みだすポジティブな思いをバックボーンにして、このカフェは誕生しました。竃カフェから世界を変える!壮大でワクワクドキドキの挑戦です。
これまで話した話は超がつくほどの理想論です。なかなか完璧にできるものじゃありません。なので、一人一人に完璧は求めていません。でも、一人一人が少しずつ変化していくことで、大きな力になっていくと思っています。10のことを変化させたら完璧というライフスタイルが仮にあったとして、もし、その10を変化させたお店を作り上げたとしても、きっとそのお店は誰も真似のできない特別な存在になってしまうと思うんです。地球規模で考えた時、その10は実は微々たるもので、無力なものとしていつかは終わってしまうと思うんです。しかし、1億の人たちがもし1つだけ変化させることができたら、それはとてつもなく大きな力になっていくと思うんです。
なので、竃カフェの食材はオーガニックにとことんこだわりますが、私生活においては何も強要しません。だって、私自身、雪山のカップラーメンは生涯やめられないと思うので。だけどタバコはやめました。といったように、変化させられる事とどうしても変化させられない事は一人一人違うと思うんです。その違いを認め合いながら自由な雰囲気の中、みんなが無理のない少しの努力で「小さな1」変化させて、世界がより良い方向に向かっていったら良いなあと思っています。
店主はジャンクフードをときどき食べちゃう、だけど超〜うまいオーガニックフードをだすカフェは、手間暇のかかる、だけど楽しくて美味しくて心地いい場にこれからなっていくと確信してます。そんなカマドカフェで一緒に楽しみながら世界をいつの間にか変化させちゃいましょう!